開発における達成率(完成度)
実際のビジネスで起こる、確率や成功率を考えます。
私の経験から実感したことについて感覚的数値をもとに述べるので、言葉の定義は曖昧になりますがご容赦ください。
私の経験から実感したことについて感覚的数値をもとに述べるので、言葉の定義は曖昧になりますがご容赦ください。
60%以上の意味
最近はどうか知りませんが、私の時代は学校では100満点中、60点が合格点でした。
商品開発についても、決定率、完成度、達成率、判断力、技能知識、等について60%という数値は1つの目安になります。
商品開発についても、決定率、完成度、達成率、判断力、技能知識、等について60%という数値は1つの目安になります。
例えば、10点の新デザインを開発するとします。
サンプルを作り、1回目に10点の内、6点が合格(決定)しました。
成功率60%です。
残り4点を修正し、2回目のサンプルを再度制作します。
成功率60%ですから、4X60%=2.4で、2〜3点決定し、
3回目では10点中9点が決定し、デザイン開発は収束してゆきます。
サンプルを作り、1回目に10点の内、6点が合格(決定)しました。
成功率60%です。
残り4点を修正し、2回目のサンプルを再度制作します。
成功率60%ですから、4X60%=2.4で、2〜3点決定し、
3回目では10点中9点が決定し、デザイン開発は収束してゆきます。
拡散の危険性
仮に決定率40%の場合はどうでしょう?
1回目の試作で40%、
2回目で(40+60x0.4)64%、
3回目では(64+36X0.4)78.4%。
4回目で(78.4+21.6x0.4)87.04%となかなか収束しません。
また判断力、知識が40%では、修正点を間違え直さなくてもよい個所を修正して60%の失敗率でかえってダメにしてしまう事も起こり得ます。
こうなると迷走が始まり、収束するどころか拡散してしまう危険性もあります。
1回目の試作で40%、
2回目で(40+60x0.4)64%、
3回目では(64+36X0.4)78.4%。
4回目で(78.4+21.6x0.4)87.04%となかなか収束しません。
また判断力、知識が40%では、修正点を間違え直さなくてもよい個所を修正して60%の失敗率でかえってダメにしてしまう事も起こり得ます。
こうなると迷走が始まり、収束するどころか拡散してしまう危険性もあります。
開発においては、試作を繰り返すよりは、1回の試作の完成度を上げることが時間とコストという重要なファクターについて功利的な方法といえます。
つまりゴールを明確に示し、事前に問題点を洗い1回の試作で高い達成率を実現することが重要で、試作回数が増えゴールが見えなくなってしまう事態は避けなければなりません。
つまりゴールを明確に示し、事前に問題点を洗い1回の試作で高い達成率を実現することが重要で、試作回数が増えゴールが見えなくなってしまう事態は避けなければなりません。
当てにならない50%の確率
成功か失敗かのどちらかのとき、成功と失敗の2つの事象があるから成功率50%というのは当てになりません。
50%という数字をいう人自身があまりにも無責任でほとんど考えていない場合も多いし、
また50%という数自体が判断基準としてあまり役に立ちません。
50%という数字をいう人自身があまりにも無責任でほとんど考えていない場合も多いし、
また50%という数自体が判断基準としてあまり役に立ちません。
むしろ失敗率80〜90%という数の方がはるかに役立ちます。
つまり、社内で「彼の推す新商品(企画)は当たった例がない。」といわれる人がいれば貴重な存在として意見を聞き、その人が選んだ企画以外のものから、採用することが成功率を上げることに繋がります。
つまり、社内で「彼の推す新商品(企画)は当たった例がない。」といわれる人がいれば貴重な存在として意見を聞き、その人が選んだ企画以外のものから、採用することが成功率を上げることに繋がります。
「モンティホール問題」のはずれのドアを1つ取り除くことと類似していますが、「逆神の利用 (彼の言う事の反対をやればほぼ正しい!)」とも言われます。
新しい製品を開発するにあたり、必要な関連技術も含めて60%以上の成功予測が立たないとなかなか着手できません。
それ以下の場合、0〜20%は研究、20%〜60%は挑戦(チャレンジ)と呼ぶ方が適当と思います。
ただし、可能性の低い開発でも、成功したときの見返り(配当)が多く見積もられるのであれば経営資源(資金と労力)とのバランスを計りながら挑戦すべきでしょう。
それ以下の場合、0〜20%は研究、20%〜60%は挑戦(チャレンジ)と呼ぶ方が適当と思います。
ただし、可能性の低い開発でも、成功したときの見返り(配当)が多く見積もられるのであれば経営資源(資金と労力)とのバランスを計りながら挑戦すべきでしょう。
環境変化は100%やって来る
これまでは現在の環境においての考察ですが、技術の進歩、市場等、環境の変化は100%やって来ます。
そのとき、現在の技術力では、要求される製品の開発力とか競争力が不足し企業の継続ができなくなることが予想されます。
すぐに収入に繋がらなくても研究は続けて、今は商品化しない製品の開発達成率を上げ、次の時代に備えておく必要もあります。
そのとき、現在の技術力では、要求される製品の開発力とか競争力が不足し企業の継続ができなくなることが予想されます。
すぐに収入に繋がらなくても研究は続けて、今は商品化しない製品の開発達成率を上げ、次の時代に備えておく必要もあります。
・・・つづく・・・・
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