靴型を完成させること
靴型の削り方は、私の場合、既存の靴型をお手本に感覚的に削ってきました。
しかし、木型を始める前にかがみ式の授業を受けていましたので、履き良さの観点からどの部分に着目すればよいかを知っていました。
例えば、新規の靴型で試履きをして、つま先がきつかった場合、つま先部自体が細い場合もありますが、もっと多い原因は
@靴型全体の長さが短い。
A底面のアーチが足裏と合っていない。
B靴もバックシーム部分が前傾していて足を前に押している。
C指の付け根や甲の締め付けが無く、前方側からの抑えがない。
Dアッパー側面でも足の骨格が押されると、収まり場所がなく前方に足が逃げてしまう。
などいろいろです。
しかし、木型を始める前にかがみ式の授業を受けていましたので、履き良さの観点からどの部分に着目すればよいかを知っていました。
例えば、新規の靴型で試履きをして、つま先がきつかった場合、つま先部自体が細い場合もありますが、もっと多い原因は
@靴型全体の長さが短い。
A底面のアーチが足裏と合っていない。
B靴もバックシーム部分が前傾していて足を前に押している。
C指の付け根や甲の締め付けが無く、前方側からの抑えがない。
Dアッパー側面でも足の骨格が押されると、収まり場所がなく前方に足が逃げてしまう。
などいろいろです。
試履きの状態をみて、修正点を見つけますが、慣れていないと正しい修正は難しく、見当はずれの処を直すと増々バランスの悪い形状にしてしまうこともあります。
また試履きをする人は、足のアーチが合わないとか、小指が当たるなどの、あくまで足から感じる印象なので、原因個所の特定は難しいのです。
また試履きをする人は、足のアーチが合わないとか、小指が当たるなどの、あくまで足から感じる印象なので、原因個所の特定は難しいのです。
つまり、足に合っていない靴は所定の位置に足が収まらなので、位置のずれている足の感触で、所定の位置での足と靴との相違点を見つけることが難しのです。
そこで、その靴型がどこか形状的に特異な点がないか調べる必要が生じてきます。
テストしている靴型を計測し、計測項目の数値が重要な判断材料になります。
テストしている靴型を計測し、計測項目の数値が重要な判断材料になります。
かがみ式が出発点
ここで、かがみ式が活用できます。
私の知る限りでは、靴型全体を数値化して設計基準としているものは、かがみ式以外では見た事がありません。
例えば足長の内の爪先(前部足長)と不踏(後部足長)の割合、踵部分の底面の幅と振れ角、ヒールカーブの角度、足囲の内外の割合等々、
靴にして履くことを加味した靴型自体の数値を規定しています。
私の知る限りでは、靴型全体を数値化して設計基準としているものは、かがみ式以外では見た事がありません。
例えば足長の内の爪先(前部足長)と不踏(後部足長)の割合、踵部分の底面の幅と振れ角、ヒールカーブの角度、足囲の内外の割合等々、
靴にして履くことを加味した靴型自体の数値を規定しています。
3dCADで靴型を設計するには、こうした靴型全体を俯瞰する土台がないと何から手を付けてよいか分からなくなってしまいます。
靴型CADの開発を進めるについて、かがみ式との出会いは幸運でした。
3Dプリンタやスキャナーの価格が下がったことも、良い機会でした。
むしろ、かがみ式と出会わなければ、靴型CAD開発の動機付けはなかったかもしれません。
靴型CADの開発を進めるについて、かがみ式との出会いは幸運でした。
3Dプリンタやスキャナーの価格が下がったことも、良い機会でした。
むしろ、かがみ式と出会わなければ、靴型CAD開発の動機付けはなかったかもしれません。
かがみ式をどのように使うか?
最初に述べた、靴型の修正の難しさに関して、かがみ式では周到な手順を用意してあります。
全くの初心者が自分の足に合う靴型制作を達成するため、第一段階として、足裏部分を型取りし、足裏に合っているアッパーの無い踏み台を作り検証します。
つぎに、第二段階として、足裏の有っている台上(作りたいヒールの高さの形状にしてある。)で足の甲部分を計測し、靴型の甲部を制作します。
これによって、ヒールアップしたときの足の変形の要素を加味する必要がなく、初心者でも失敗の可能性を減らすことができ、修正個所も見つけやすくなります。
全くの初心者が自分の足に合う靴型制作を達成するため、第一段階として、足裏部分を型取りし、足裏に合っているアッパーの無い踏み台を作り検証します。
つぎに、第二段階として、足裏の有っている台上(作りたいヒールの高さの形状にしてある。)で足の甲部分を計測し、靴型の甲部を制作します。
これによって、ヒールアップしたときの足の変形の要素を加味する必要がなく、初心者でも失敗の可能性を減らすことができ、修正個所も見つけやすくなります。
既成の靴を中敷を調整して足に合わせる販売方法を見かけますが、甲部分のデーターなしに、アッパーの影響を受けながら足に合わせることは、甲をすべて紐で調整できるスポーツシューズ以外では、不可能とは言えませんが、不確定要素が多くかなり難しいと考えられます。
当社では、既成靴としての実績のある底面資料が多数有るので、段階を分けず靴型試作を行っています。
甲部分はかがみ式を変形した構成と基準値を使用します。
しかし、CAD内部では、底面を確定し、次に甲部という順序は変わりません。
甲部分はかがみ式を変形した構成と基準値を使用します。
しかし、CAD内部では、底面を確定し、次に甲部という順序は変わりません。
かがみ式では、靴型を手作業で削りだすことを前提として規定がなされています。
そのため、合わせ定規の作図法と表面に沿った曲線の計測2点間の長さで規定してあります。
一方3dCADでは、3次元空間中に基点や曲線を配置して曲面を生成してゆくため、経路によって同じ距離でも、到達点がいくつでもあるような長さの規定では、立体作図が出来ません。
つまり靴型表面の基点を、、3次元空間上の座標位置として明示的に算出する必要があります。
そのためかがみ式とは指定方法を書き換える必要がある部分と、また無視して良い部分もあります。
そのため、合わせ定規の作図法と表面に沿った曲線の計測2点間の長さで規定してあります。
一方3dCADでは、3次元空間中に基点や曲線を配置して曲面を生成してゆくため、経路によって同じ距離でも、到達点がいくつでもあるような長さの規定では、立体作図が出来ません。
つまり靴型表面の基点を、、3次元空間上の座標位置として明示的に算出する必要があります。
そのためかがみ式とは指定方法を書き換える必要がある部分と、また無視して良い部分もあります。
ただし出来上がった靴型モデルは、かがみ式計測基準で数値を対比したり修正して合わせることはできます。
また逆に3dCADの手順にそって手作業で靴型を削りだすことは、現実的に不可能といえます。
靴型をCADで造型することは、かがみ式からイメージはできていましたが、実際に3dの作図としてやってみると詳細に整合性をとるため、大変複雑になってしまいました。
もし3dCADに挑戦している方が、この記事を読んでおられたら、一言提言したいです。
「三角関数と機構学は避けて通れませんよ!」
もし3dCADに挑戦している方が、この記事を読んでおられたら、一言提言したいです。
「三角関数と機構学は避けて通れませんよ!」