靴の表示
JIS規格には足囲(足の甲周り寸法)に関する表示規格が有ります。
甲周り寸法には一の甲(ボールガース)、二の甲(インステップガース)、三の甲(ロングヒールガース)の三か所の測定個所がありますが、JIS規格はボールガースを規定しています。
二の甲,三の甲は靴種によってはここを覆っていないものもあり、一の甲ほど重要でないケースがあります。
靴のEとかEEなどの表示は靴がどの足の太さに合うかを表すことになっています。
重要なことは、JIS規格は対象の足の太さを規定しているのであって、靴型の太さは何ら規定していないことです。
またもし規定した場合、同じ靴型を使用した靴であっても、靴の作り、デザイン、材質によって履き心地は変わるので意味がありません。
靴の幅(足囲)表示はあくまでも靴を供給する側の責任において行われるべきものなので、実際には会社毎に大きなばらつきがあります。
勿論、靴のサイズ表記が適正かどうかを検証する機関はありません。
<足と靴型の関係の基礎<靴は足よりも細い!>
ここで靴型の基礎知識について触れたいと思います。
靴に関する職業の人の中でも、靴は足よりも細いことを知らない人がいる事には驚いたことが有ります。
確かに一般通念では足を入れる靴の方が大きいことが当然に思えますが、実は靴に収まっている足は、裸足で測った足囲よりも幅は小さくなっています。
もしも同じ寸法の靴幅であれば緩すぎて歩きにくいものになります。