▲ヒールの断面
はじめに
●問題の重要性はどの程度?
最近はヒールに関する事故について、よく話題に取り上げられます。
歩行中にヒールが折れたり取れたりすると、転倒事故など大怪我にもつながる恐れがあるので、常に注意深く作られている部分ではあります。
昔から細いハイヒールでの折れたり取れたりの事故はつきものでしたが、PL法が施行されたころから流通業(特に百貨店等)でこういった事故に神経を尖らせる様になったと感じられます。
同業他社製品で事故が多発すると、卸売業者さんは仕入れ先全社を集め注意喚起され(ここまでは当然のことですが)、チェックが厳しくなり、従来行ってきた作業基準の変更さえ要求される事もあり、傍迷惑と感じることもあります。
この問題を解決するには、とても単純なことで、各メーカーが工学博士を雇い、コストが掛かっても言われるとおりの方法でヒールを取り付ければそれで終わると思います。
しかし靴作りも経済活動であり、メーカーでのコストのかけ方はそれぞれの事情(考え方)があって当然であり、流通業においても価格に係るとなるとあまり厳しくできなくなる様です。
つまりお金をあまり掛けないでヒールとれの事故を無くしたいというくらいの重要性であろうかと思います。
一方、消費者にとってヒールパンプスが危険な靴という印象をもつことは、これを製造するメーカーにとって共通の不利益となるので、事故を減少して消費者に迷惑を掛けないようにすることは重要なテーマです。
問題を抱えている各関係先の一助になればと思い、この問題を取り上げます。
問題の把握
●問題をどのように把握する?